サンゴ再生・成長促進技術

サンゴを再生させ、美しい海を取り戻したい


サンゴ生育棚の設置イメージ

地球温暖化に伴い、サンゴ礁が消滅の危機にあると言われています。サンゴ礁には海洋生物の25%が生存すると言われていますが、このサンゴ礁が衰退すると、魚の資源量の減少や、更には食物連鎖が崩れるといった事態につながる可能性があります。当社は、2004年に竹富島に建設した浮桟橋の壁面にサンゴが付着し、成長していることに気付きました。その後の調査により、浮桟橋の防食のために採用されている「電気防蝕」がサンゴ生育に寄与している可能性があることがわかりました。

 

そこで当社は、人工的にサンゴを再生・生育する手法として、稚サンゴが着生しやすい電気基盤と、着生したサンゴの成長を促進する微弱電流を利用したサンゴ生育装置を開発し、10年以上にわたり、実証試験によるモニタリング調査を実施しています。実証試験の結果、電着基盤による稚サンゴの着生促進効果やサンゴの成長促進効果が確認されました。今後は、これらを組合せたシステムを提供することにより、造礁サンゴの再生とサンゴの卵の供給源(サンゴ種苗ターミナル)の創出に向けて取り組んでいきます。

担当者:技術部 技師長 木原一禎

微弱電流が通電されている浮桟橋の下部にサンゴが多数生育していた

(竹富島・浮桟橋、2006年)

サンゴの成長を促進させるこの技術に「GMC (Galvanic Method for Corals)」と名付け、エム・エム ブリッジ株式会社、東京大学、日本防蝕工業株式会社、株式会社CPファームの4者で共同研究しています。

株式会社アマナが運営するWEBサイト、「NATURE&SCIENCE」にて、わたし達の取り組みがわかり易く紹介されていますので是非御覧ください。(下記ロゴをクリック)



動画

TV朝日のニュースステーションの取材を受け、これからの技術として紹介されました。(スマホは横にして御覧ください)

電気防食技術を使った浮桟橋の建設をきっかけに、サンゴの増殖研究にも取り組んでいます!石垣島沖にて地元の方々の力を借りながら、環境問題に少しでも貢献できるように研究を進めています。(YouTube)

2017年6 月に、石垣島沖に設置しているサンゴ生育棚のモニタリング調査を行いました。生育棚の設置場所は水深5m程度で、日射などの影響により海水温が高くなりやすい場所のため、サンゴの生育環境としては好ましくない場所ですが、多くのサンゴが生育棚に付着していました!(YouTube)



パンフレット

サンゴ増殖についてのパンフレットを、サイト内のコチラのページで閲覧・ダウンロードいただけます。