橋梁特殊部隊の精鋭として、険しい路線をひた走る!

前川 勉

まえかわ つとむ 

技術部 エンジニアリンググループ


仕事への誘い(いざない)


私は、工場の製作ラインでは流れにくい「特殊構造物」や高度な技術が要求される「保全工事」の技術検討、製作管理や、その取まとめをしています。社内では、前例がない、新しくて難しいものに、日々チャレンジしています。特殊な構造物では「直立浮上式防波堤」があり、津波や高波の来襲など、非常時にだけ海底から鋼管が突如浮上し、非常事態を回避した後は、鋼管を沈降させることができる可動式防堤の設計担当でした。この防波堤は、世界初の試みで、産官学が共同で取り組み、沼津港での実証実験を経て、和歌山下津港で試験工事として防波堤の築造を行いました。また、保全工事というのは、人間に例えれば、病気の人や、病気になりそうな人に対して治療するような工事です。治療には、医者の診断が必要なため、橋梁工学に限らず、広範囲な知識と経験が必要とされます。結局、このような仕事は、レールのないところにレールを敷きながら進む仕事なので、しんどいと思う反面、充実感が得られる仕事だと思っています。


前川さんに聞いてみました


大学では、建築を専攻されたようですが、今の仕事に関係がありますか。

入社当時は、建築出身ということで、発電所向けの煙突や制振装置の設計をしていましたが、次第に沿岸構造物を設計するようになり、今では、橋梁の特殊構造物や保全工事にまで手が広がりました。元々は、ドームやプラントなどの大規模構造物の設計をやりたくて入社しましたが、橋梁の設計部隊というよりは、特殊部隊の一員という感覚を持っています。


マルチプレーヤーとしての評価が高いようですが、ご自分ではどう思われますか。

多種多様な仕事に対して、立ち向かっていく姿勢を忘れずに取り組んだ結果、異分野の知識も習得できました。マルチプレーヤーと言えば聞こえが良いですが、技術的には、「広く浅く」という面もあります。ただ、自分の担当する工事は、前例のない難工事が多いので、やり遂げた時は、技術者冥利に尽きるという感じがあります。


前川さんにはガッツを感じますが、それは、会社に入って培われたものですか。

正直、自分ではよく分かりませんが、会社に入ると、弱音を吐くことはできません。限られた納期の中で仕事をしていて、心が折れそうな時もありますが、納期を守るという意識は人一倍強いと思います。納期が遅れれば、下流工程の現場に迷惑がかかるので、上流工程の設計が頑張りぬくという信念みたいなものがあります。会社で仕事をやり抜くには、頭の良さよりも、ガッツが必要なので、そういう雰囲気を醸し出しているのかもしれません。また、学生時代は、柔道をやっていたので、そのことも、少なからず、影響しているのかもしれません。


橋とMMBの魅力は、何ですか。

橋の魅力は、完成した後、地元の人々に喜ばれることだと思います。地図に残る仕事であり、人々に喜ばれ、それでいて、会社が潤えば、言うことなしだと思います。MMBでは、自由に、何でもやらせてもらえるので、それが、一番の魅力です。


最後に、就職活動している学生さんに一言お願いします

月並みですが、大学時代は、一生懸命勉強しておいた方が良いと思います。勉強することで自分の可能性が広がり、それを会社で実現できたら、こんなにすばらしいことはありません。